心臓内科・循環器内科

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主に心臓および血液が循環する全身の血管などの問題で生じる症状や病気について内科的な治療を行う診療科です。具体的には、虚血性心疾患(狭心症や心筋梗塞)、不整脈、心不全、心臓弁膜症、心筋症など心臓に関係する病気をはじめ、高血圧、大動脈、肺動脈、末梢動脈など主に血管で発症する病気が対象となります。
循環器疾患が疑われるときは心電図(12誘導心電図)検査、超音波で心臓の大きさや形態、動き、弁機能を観察する心臓エコー検査、腹部大動脈や四肢末梢血管などを観察する血管エコー、頭部血管の動脈硬化の程度をみる頸動脈エコー検査などを行います。また血液検査、X線撮影(胸部、腹部)などもあります。さらに詳しく調べるために心臓・冠動脈CT検査やカテーテル検査が必要と判断された場合は提携先の総合病院を紹介いたします。

心臓内科・循環器内科で対応する主な症状

  • 締め付けられるような胸痛がある
  • 動悸がする
  • 脈が速い、遅い、乱れている(頻脈、徐脈、期外収縮)
  • 呼吸困難、息切れがする
  • めまいがしている
  • 足にむくみがみられる
  • 失神(気絶)したことがある など

当診療科で取り扱う代表的な疾患

高血圧症、虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)、不整脈、心筋症、心臓弁膜症、心不全、大動脈瘤、大動脈解離、閉塞性動脈硬化症 など

先天性心疾患(小児・成人)

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先天性心疾患は生まれてくる赤ちゃんの約100人に1人の割合でみられ、心臓や大血管(大動脈、肺動脈など)の形成や発育に異常が起こることで生じる病気です。小児期に手術を含めた治療が行われることがほとんどですが、なかには成人になってから症状が出現して発見される場合もあり、病気の内容によって症状の現れ方や内容、重症度合いは様々です。

フォンタン手術後について

単心室症や三尖弁閉鎖症、左心低形成症候群などの先天性心疾患は原則として最終的にフォンタン手術によりチアノーゼが改善して機能的修復に至りますが、生涯を通して服薬が必要であったり、術後遠隔期に肝機能障害や心不全、呼吸不全、不整脈などの合併症を認める場合があるため、定期的な通院が必要になります。

成人先天性心疾患について

小児期に心臓手術をうけられた患者様が成人になられたり、成人期に先天性心疾患が初めて見つかった場合などの患者様は心臓の治療を継続するだけではなく、高血圧や脂質異常などの生活習慣病にも留意しながら全身管理をしていく必要があります。
また、病気の種類によっては小児科の手術から長期間経過するとさまざまな理由で再手術が必要になることもあり、渉外にわたって通院が必要になります。

検査について

症状(チアノーゼや呼吸困難、動悸など)に応じて、あるいは健康診断や人間ドックで異常を指摘された場合などに対して心電図検査や心臓エコー検査などを行います。また手術治療後などのフォローにおいても心電図や心エコー検査、血液検査などで心臓の状態をチェックします。

心臓手術後

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狭心症や心筋梗塞に対する冠動脈バイパス術、心臓弁膜症(大動脈弁狭窄症・閉鎖不全症や僧帽弁閉鎖不全症など)に対する弁形成術や人工弁置換術、大動脈瘤に対する人工血管置換術やステントグラフト内挿術、冠動脈や弁膜症に対するカテーテル治療、先天性心疾患に対する修復術など心臓・血管の病気に対しては様々な手術・治療が行われますが、退院後もお薬の調整や疼痛緩和、リハビリテーションなど術後の回復と健康維持のために定期的な通院・治療を続ける必要があります。
また心臓病の再発を予防するために動脈硬化の原因となる生活習慣病の治療や食事・服薬指導、運動指導、喫煙をされる方へ禁煙指導なども組み合わせていきます。

狭心症

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心臓を動かす筋肉である心筋に血液や酸素、栄養分を送る血管を冠動脈といいます。動脈硬化が進行するとこの冠動脈の血管壁が厚くなったり内側にコレステロールなどが蓄積して血液の通り道が狭くなるため、十分な血液や酸素が行き届かなくなり心筋が悲鳴をあげる状態のことをいいます。
主な症状は胸や鳩尾(みぞおち)の締めつけられるような痛み(絞扼痛)、重い圧迫感、息苦しさなどですが、肩が痛い(凝る)、歯が痛いなど非典型的な症状として現れることもあります。

狭心症のタイプ

1、労作性狭心症(安定狭心症)

運動をしたり、階段を上がったり、重いものを持ったり、あるいは強いストレスを受けると心臓の動きが活発になり心拍数も増えますが、冠動脈に狭いところがあると血液供給が追いつかず症状が現れます。運動をやめて安静にしていると症状は治まっていきます。

2、冠攣縮(れんしゅく)性狭心症(安静時狭心症、異型狭心症)

夜就寝中や明け方に冠動脈が痙攣(けいれん)をおこして血流が低下し、症状が現れます。

3、不安定狭心症

冠動脈の狭い部分にプラーク(粥腫)といわれる不安定な物質ができて冠動脈が詰まりかかってしまい症状が現れます。また、運動時だけでなく安静時にも起きて数分から30分近く症状が続くことが多く、繰り返し現れることもあります。急性心筋梗塞の前兆(急性冠症候群)であるため早急な治療が必要です。

検査について

心電図や心エコー(心臓超音波検査)、血液検査などによって診断しますが、中には検査で異常がないものの症状を繰り返すこともあります。より詳しい検査(心臓CT検査や心臓カテーテル検査など)が必要と考えられる場合は連携病院に紹介いたします。

心筋梗塞

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心筋に血液や酸素、栄養分を送る冠動脈という血管が動脈硬化などで狭くなり血流が低下して胸の痛みがおこるのを狭心症といいますが、これが進行して冠動脈が詰まって(閉塞)しまい、心筋への血流がなくなって壊死(えし)してしまうことをいいます。
非常に強い胸の痛みや吐き気、冷や汗などをともない、場合によっては心停止にいたることもあるためすぐに治療をする必要があります。

検査について

心電図検査、心臓超音波検査(心エコー)、血液検査などによって診断を行いますが、疑われる場合はすぐに心臓カテーテル検査が必要になるため連携病院へ紹介いたします。

不整脈

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心拍数は1分間に心臓が拍動する回数のことをいいますが安静時で約60~100回が正常とされていて、心拍数がこれより少ない場合を徐脈(じょみゃく)、多い場合を頻脈(ひんみゃく)といいます。
徐脈性不整脈には房室ブロックや洞不全(どうふぜん)症候群などがあり、頻脈性不整脈には心房細動や上室性頻拍、心室頻拍などがあり、これらの不整脈では動悸(どうき)、失神や意識消失、胸痛や胸部の違和感、息苦しさなどの症状が現れます。なかには命にかかわる重篤な不整脈もあり、このような症状を感じたらすぐに受診が必要です。

検査について

不整脈が続いている場合は心電図で診断できることがほとんどですが、一時的な不整脈の場合は検査時に判明しないことがあります。その場合は心電図を24時間記録し続けることができる携帯型のホルター心電図を使用して不整脈を調べます。

心不全

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心臓から全身に向けて血液を十分に送り出せない状態を心不全といいます。高血圧や心筋梗塞、心臓弁膜症、心筋炎、不整脈などが原因となって心筋がダメージを受けて縮む力が低下(収縮不全)したり、拡がりにくい状態(拡張不全)になります。急速におこると激しい呼吸困難や泡のような痰をともなう咳が頻回にみられ、ゆっくりと進行すると日常的に息切れやだるさ、足のむくみ(浮腫)が現れるようになります。

検査について

血液検査、胸部X線撮影、心電図、心エコー検査(心臓超音波検査)などを行って診断します。