睡眠時無呼吸症候群
睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome：SAS)とは、眠っている間に何度も呼吸が止まったり（無呼吸）、浅くなったり（低呼吸）する病気です。そのため睡眠が妨げられて日中の眠気や集中力低下、倦怠感などを引き起こし、居眠り運転などによる交通事故の原因になることがあります。
また血中の酸素不足（低酸素血症）が繰り返されることにより高血圧や不整脈、心筋梗塞、脳卒中などさまざまな合併症を引き起こすリスクが高まります。多くは、睡眠中に喉の空気の通り道が狭くなることで起こります。自分では気づかないことも多く、放置されやすいのが特徴です。
主な原因
- 肥満
- 首周りの脂肪沈着
- 顎が小さい、舌が大きいなどの体型的要因
- 加齢
- 飲酒・喫煙
主な症状
夜間
- 大きないびき
- 呼吸が止まっていると指摘される
- 息苦しさで目が覚める
- 何度も目が覚めて熟睡感がない
日中
- 朝起きても疲れが取れない
- 日中の強い眠気
- 集中力・記憶力の低下
- 頭痛や倦怠感
睡眠中に呼吸が繰り返し止まると、体は慢性的な低酸素状態になります。これにより、
- 高血圧
- 心不全
- 脳梗塞
- 不整脈（心房細動など）
のリスクが高まることが分かっています。不整脈の原因として睡眠時無呼吸症候群が隠れていることもあります。
検査について
当院では、自宅で行える簡易検査および精密検査（PSG）を実施しています（医療保険適用）。自宅配送サービスにより、小型の装置を使って普段通りご自宅で眠るだけで検査が可能です。
治療について
無呼吸指数（AHI：睡眠1時間あたり10秒以上の無呼吸または低呼吸の回数）が簡易検査で40以上、または精密検査で20以上の場合はCPAP療法の適用となります。
